青森でサツマイモを育てていると、夏になるにつれてどんどん伸びていく「つる」に驚く方も多いのではないでしょうか。
畑いっぱいにつるが広がってくると、
「このつるは切ったほうがいいの?」
「サツマイモのつる返しはいつやればいい?」
「青森でもつる返しは必要?」
と疑問に感じることがあります。
結論からいうと、青森でのサツマイモ栽培でも、つるが畝の外へ大きく伸びたり、節から根が出ていたりする場合には、つる返しを行う方法があります。
ただし、近年の品種ではつるの節から出た根が大きなイモになるケースが少なく、つる返しは必ずしも必要ではないという専門機関の見解もあります。
この記事では、青森のような比較的冷涼な地域でサツマイモを育てる場合の、つる返しの考え方や時期、具体的なやり方について解説します。
青森でのサツマイモ栽培は「低温」に注意
サツマイモは高温を好む作物です。
そのため、青森で栽培する場合は、暖かい地域よりも植え付け時期と収穫時期を意識することが重要です。
青森県では春先でも霜が降りることがあります。実際に青森県は、2026年5月にも県内で霜が降りる可能性について農業生産情報を発表しています。
サツマイモの苗は低温に弱いため、早く植えすぎるよりも、気温や地温が上がってから植え付けることがポイントです。
また、秋になって気温が下がる前に収穫を終えることも大切です。
青森でサツマイモを育てる場合は、
「できるだけ生育期間を確保する」+「霜や低温を避ける」
という考え方で管理するとよいでしょう。
サツマイモの「つる返し」とは?
つる返しとは、サツマイモの畝から伸びたつるを持ち上げ、畝の上などへ戻す作業です。
サツマイモのつるは地面に接していると、節の部分から根を出すことがあります。
この根を切ったり、つるを地面から離したりする目的で行われてきたのが「つる返し」です。
一般的な栽培方法では、つるが大きく伸びる7~8月ごろにつる返しを行う方法が紹介されています。
一方で、現在主流となっている品種では、つるの節から出た根が大きく肥大するケースは少なく、つる返しを必ず行う必要はないという見解もあります。
つまり、
「つるが伸びたら必ずつる返しをする」
というより、
「畑の状態や品種、つるの根の出方を見ながら必要に応じて行う」
と考えるのがおすすめです。
青森のサツマイモ栽培でつる返しをする時期
青森の場合、つる返しの時期は7月後半~8月ごろを一つの目安にするとよいでしょう。
ただし、カレンダーだけで判断するのではなく、実際のつるの状態を見ることが大切です。
こんな状態ならつる返しを検討
- つるが畝の外へ大きく伸びている
- 通路をつるが覆っている
- つるの節から根が出ている
- つる同士が重なっている
- 株元以外にも根がたくさん張っている
一般的なサツマイモ栽培では、植え付けから2か月ほどするとつるが大きく伸び、つる返しを行う時期になります。
青森では春の低温によって生育が遅れる場合もあるため、「8月になったからやる」のではなく、つるの伸び具合を見て判断するのがポイントです。
サツマイモのつる返しのやり方
つる返し自体は、それほど難しい作業ではありません。
1.つるをやさしく持ち上げる
まず、畝の外へ伸びたつるを手で持ち上げます。
このとき、無理に引っ張らないように注意しましょう。
サツマイモのつるは意外と折れやすいため、根元から少しずつ持ち上げるのがポイントです。
2.地面から出た根を確認する
つるを持ち上げたら、節の部分から根が出ていないか確認します。
根が地面にしっかり張っている場合は、つるを動かして根を切るようにします。
ただし、強引に引っ張って株を傷めないようにしてください。
3.つるを畝の上へ戻す
持ち上げたつるを、畝の上へ戻します。
つるを完全に切ってしまう必要はありません。
目的は、つるが畝間の土に根を張り続ける状態を整理することです。
JAの家庭菜園情報でも、伸びたつるを畝の中央へ折り返し、つるの節から出た根を切る方法が紹介されています。
つる返しでサツマイモが大きくなる?
「つる返しをするとサツマイモが大きくなる」と説明されることがあります。
これは、つるの途中から発生した根による養分の分散を抑え、株元のイモに養分を集中させるという考え方です。
ただし、ここは少し注意が必要です。
日本いも類研究会やサカタのタネでは、現在の品種ではつるの節から出た根が肥大してイモになることが少ないため、つる返しは必須ではないとしています。
そのため、
「つる返しをしなければ絶対にイモが大きくならない」
と考えるのは適切ではありません。
むしろ、現在のサツマイモ栽培では、
品種・肥料・土壌・水分・日照・植え付け時期などを総合的に管理すること
が重要です。
青森では「つる返しのしすぎ」にも注意
青森でサツマイモを育てる場合、つる返しを何度も繰り返すよりも、株を傷めないことを優先しましょう。
つるを強く引っ張ったり、無理に根を切ったりすると、株にダメージを与える可能性があります。
特に、
- つるがまだ短い
- 地面から根がほとんど出ていない
- つるが畝の中に収まっている
- 品種的につる返しの必要性が低い
という場合は、無理につる返しをする必要はありません。
「作業すること」自体が目的にならないよう、畑の状態を見て判断しましょう。
つる返しより重要?青森で意識したいサツマイモ管理
青森でサツマイモを育てるなら、つる返しだけに注目するのではなく、次のポイントも重要です。
① 植え付けを早くしすぎない
青森では春の霜に注意が必要です。
2026年5月にも青森県では降霜への注意喚起が出ています。
植え付け時期は地域や畑の環境によって変わるため、天気予報を確認しながら、十分に暖かくなってから植え付けることが大切です。
② 肥料を与えすぎない
サツマイモは肥料を与えすぎると、葉やつるばかりが茂る「つるぼけ」につながることがあります。
特に前作で肥料を多く入れている畑では注意が必要です。JAの栽培情報でも、肥料分が多いとつるぼけになり、イモの肥大が悪くなる可能性が示されています。
「葉っぱが元気だから肥料を追加しよう」と考える前に、土の状態を確認しましょう。
③ 水はけのよい畑を選ぶ
サツマイモは比較的乾燥に強い作物です。
水がたまりやすい場所では生育が悪くなることがあるため、畝を高くするなど、排水性を意識することが大切です。
④ 秋の霜に注意する
青森で特に注意したいのが秋の低温です。
サツマイモは寒さに弱いため、収穫が遅れすぎないようにします。
一般的には定植から110~150日程度が収穫の目安とされ、霜が降りる前に収穫を終えることが推奨されています。
青森では「もう少し大きくなるかも」と待ちすぎるより、地域の気温や霜の予報を確認して収穫時期を判断しましょう。
青森のサツマイモ栽培|つる返しのポイントまとめ
最後に、青森でサツマイモを育てる場合のつる返しについてまとめます。
| ポイント | 目安 |
|---|---|
| つる返しの時期 | 7月後半~8月ごろ |
| 判断基準 | つるの伸び具合・節からの発根 |
| 方法 | つるを持ち上げ、必要に応じて根を切って畝へ戻す |
| 注意点 | つるを強く引っ張らない |
| 必要性 | 現代品種では必須とは限らない |
| 青森で重要なこと | 春の霜、夏の生育、秋の低温に注意 |
つる返しは、昔から行われてきたサツマイモ栽培の管理作業です。
しかし、現在の品種では必ずしも必要とは限りません。
だからこそ、青森でサツマイモを育てる場合は、「つるが伸びたら機械的につる返し」ではなく、つるから根が出ているか、畝からどの程度はみ出しているかを確認して判断することをおすすめします。
そして青森で特に大切なのは、つる返しだけではありません。
植え付け時の低温対策、十分な生育期間の確保、肥料の与えすぎを避けること、そして秋の霜が降りる前に収穫すること。
この4点を意識することで、青森でもサツマイモ栽培に挑戦しやすくなります。
今年の畑でつるがどんどん伸びてきたら、まずはつるをよく観察してみてください。
「根が出ているのか」「畝からどのくらい広がっているのか」を確認してから、必要な分だけつる返しをする。
これが、無理なくサツマイモを育てるコツです。




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